2022年1月3日(月)


違和感を探せ

また「僕だけがいない街」の好きなワンシーンを書き留めてみました。ショッピングモールの壁に「船橋黒海市場」って書いてあるので、最初船橋漁港かと思ったけど、この撮影場所は印西市の「BIGHOPガーデンモール印西」だそうです。

「千葉は物価高いけど、ここは安くていいねー」「二人分でいいのにさ、買いすぎじゃねー」「誰か友達呼べばいいしょ。彼女とかさ」「いねえよそんなもん」「好きな子ぐらいいるべさ」「藤沼さーん!」そのときスケート靴の男の子が風船をいっぱい持った着ぐるみのぶたの女の子にぶつかる。そしたら持ってた風船が手から離れて空に舞い上がる。太陽が変な感じになる。「千葉は物価高いけど、ここは安くていいねー」「まただ。時間が巻き戻る。『違和感を探せ、事件を防げ』というように同じ場面を繰り返し映し出すスクリーンみたいに」「藤沼さーん!」「まるでリバイバルのように」また同じスケート靴の男の子が風船をいっぱい持った着ぐるみのぶたの女の子にぶつかって、風船か空に舞い上がる。「何だ、何が起きるんだ?」また太陽が変になる。「千葉は物価高いけど、ここは安くていいねー」またリバイバル。「母さん」「ん?」「なにか変な感じしない?周り見てくれ」「何言ってんのあんた」「藤沼さーん!」また同じスケート靴の男の子が風船をいっぱい持った着ぐるみのぶたの女の子にぶつかって、風船か空に舞い上がる。中年の男と手をつないだ幼い女の子に佐和子が気づく。男が佐和子の視線に気づく。女の子を残して車に乗り込む男。愛梨が指でフレームを作って空高く舞い上がった風船を囲んで「うわーきれいな絵!」「時は進み始めた。何かを防げたのか?母さんが何かを見つけた?」「藤沼さん、もう大丈夫なの?」「お、まあ」佐和子が女の子を残して車で去っていく男を見ている。携帯を取り出す佐和子。「途中までしか見れんかった」「母さん、どうしたの?」佐和子はそれには答えずに、「愛梨ちゃんだっけ?」「はい」「ねーねーねー、よかったらカレー食べに来ないかい?」「え?」「お邪魔しちゃっていいんですか?」「うん、なんもいいんだ。たくさんあるんだから」「じゃ、お言葉に甘えて」「来るんだ」「行こう。○○○楽しみ」(○○○は聞き取れず)駐車場に戻ってきた男が車の中から3人の様子をひそかに見ている。後日小さな公園で昔の同僚に電話番号のメモ書きを見て電話する佐和子。その様子も不審な男が見ていた。「もしもし、久しぶり。18年前の事件はあなたが言った通りまだ終わってなかったかもしれん。息子が言ったように真犯人は他にいたかも」。このあと佐和子は悟のアパートで殺されます。

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