2021年5月8日(土)


私だけがいない街

映画「僕だけがいない街」は最終的には藤沼悟(藤原竜也)が実際に命を落としていなくなるけど、1988年当時いなくなりたかったのは雛月加代(鈴木梨央)の強い願いでもありました。離婚した母明美と同居する男によって虐待を受け続ける日々。悟は何とか加代を助けたいと思い、加代を自宅から連れ出すために自分の誕生日会(3月2日)に誘います(実は加代も同じ日が誕生日でした)。そのあと加代の手を引っ張って、クリスマスツリーみたいに光る大きな木の下に連れて行きます。そして今は2月だけど今度はちゃんとクリスマスに来ようねって約束します。悟は加代やその他の女の子をタイムリープで救い、最後は女児誘拐殺人犯だった元担任教師八代(及川光博)に刺されて亡くなります。加代は無事大人(森矢カンナ)になれて、愛する人とも巡り合えて、赤ちゃんも生まれました。1988年当時の美琴小学校5年4組の文集「大波小波」に加代はこんなことを書いていました。

私だけがいない街  雛月加代

今よりもっと大きくなって、一人でどこへでも行けるようになったら、遠い国に行ってみたい。遠い島に行ってみたい。誰もいない島に行ってみたい。つらいことも悲しいこともない島に行ってみたい。そこには大人も、子供も、クラスメートも、先生も、お母さんもいない。その島で私は、登りたい時に木に登り、泳ぎたい時に海で泳ぎ、眠りたい時に眠る。その島で私は、私だけがいなくなった街の事を考える。子供はいつものように学校へ行く。大人はいつものように会社へ行く。お母さんはいつものようにご飯を食べる。私は私だけがいなくなった街の事を考えると気持ちが軽くなる。遠く遠くへ行きたい。

生年月日 昭和52年3月2日
星座 魚座
趣味 読書 編み物
好きな科目 国語 家庭科
嫌いな科目 体育
好きな食べ物 パン
好きな色 赤
一番の思い出 なし


  コメントを読む()


BACK